【保存版】秘書が教える手土産マナーの基本
大事なお客様の接待や商談では、手土産をお渡しする機会も多いですよね。その際、重要になってくるのが手土産のマナー。選び方や渡し方など、セオリーをおさえておかないと、お相手の方に失礼になってしまうこともあります。お客様に喜んでいただけるよう、手土産のマナーの基本をしっかりおさえていきましょう。
手土産の選び方
「土産」という言葉には「その土地の」という意味合いが含まれています。そのため、自社がある地域の物か、地元の名産等、自身にゆかりのある物の中で選ぶとよいでしょう。実際に「地元のもの」を優先的に選んでいる秘書は多く、喜ばれた経験も多いようです。
もちろん、渡すお相手の趣向を知っている場合は、それを踏まえて選ぶのがベスト。例えば、甘いものがお好きな方に渡す場合はスイーツ、お酒好きの方には地酒といった具合に、カテゴリーを絞っていくとよいでしょう。季節に合ったものを選ぶこともポイントのひとつです。
また、渡す場面や場所を考えることも重要です。
訪問先で渡す場合は、個包装など部署内で分けやすいもの、日持ちするものを選びます。会食など会社以外の場所でお渡しする場合は、持ち運びしやすいものに加えて、定番よりも特別感のあるもの、高級感のあるものを選びます。
特に夜の会食や接待ゴルフでお渡しする場合には、自宅に持ち帰る事を念頭に。お相手の家族構成を考えたものを選ぶ気遣いも必要です。電車でお帰りになる場合は、一度持ち帰って翌朝着で送付してもよいでしょう。お客様にご迷惑をかけず、喜ばれる物を選びましょう。
現役秘書オススメ!手土産の選び方のポイント
接待の手土産の価格帯は、3,000円~5,000円が目安になります。お返しなどお相手に気を使わせないよう、安過ぎず、高過ぎないというのもマナーのひとつ。実際に秘書の方々に価格についてのアンケートを行ったところ、次のような結果が出ました。
~3,000円未満 ……… 69人
~5,000円未満 ……… 233人
~8,000円未満 ……… 29人
~10,000円未満 ……… 7人
10,000円以上 ………… 1人
現役の秘書の方々も、5,000円までを価格の目安としていることが多いようです。
現役秘書の意見にあったのは金額よりも、お相手の地域では購入できないもの、本店に出向かないと買えないものなど、入手困難なものや限定品を選ぶ「一手間」が喜んでいただける理由となること。ただし、お贈りする相手の好みに合っているのは大前提です。お贈りした手土産リストを作成したり、好みのものをメモとして残すなど、喜んでもらえる「一手間」を惜しまない現役秘書の姿勢を採り入れて、印象に残る手土産をお贈りしましょう。
渡し方のマナー
お渡しする場合は上司の顔を立て、受け渡しは上司に任せます。また手土産は、お相手先で一番上の立場にあたる人にお渡しします。
渡すときは気の利いた一言を添えると良いでしょう。「よろしければ」「お口にあえばよいのですが」等、控えめなものが最近では好まれています。秘書が直接渡す機会はあまりないからこそ、「美味しかったので」「地元では人気があるので」など、手土産にまつわるストーリーをあらかじめ上司にお伝えする秘書が多いようです。
手土産を紙袋や風呂敷に入れて持っていく場合、紙袋等から出して正面を向けて渡します。
紙袋等は基本的には持ち帰るのがマナーですが、相手が持ち運ばなければいけない時は、紙袋ごと渡すこともあります。この場合「袋ごと失礼します」等の言葉を添えるなどして、時と場合に応じて常に相手の気持ちを考えることが大事です。
その他にも、グループ企業含めお贈りするお客様の競合や競合を想起させるアイテムは避ける、電車か社用車か飛行機なのかなど移動手段を考慮する。お渡しする上司が語れるよう、選んだ理由やエピソードを伝え試食を用意する秘書もいました。ぜひ参考にしてみてください。
マナーを押さえたうえで、相手の気持ちを考える
ここまで選び方や渡し方など、押さえておきたいマナーをご紹介しました。
どのマナーも接待や商談の際に大切になってくるものですが、最も重要なのはセオリーを踏まえたうえで、どんな手土産をどのようにもらったら嬉しいか、相手の気持ちになって考えることです。
お相手の方の生活や趣向等を考慮して、接待で喜んでいただける手土産選びをマスターしたいものですね。
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