【知っておきたいお中元のマナー】お礼状・お返しって必要?その書き方や方法は?
お中元のシーズンではこちらから品物を贈るだけでなく、いただくこともあるものです。その時に気をつけたいのが、お礼状やお返しのマナー。丁寧なお礼やお返しをすることは、素敵な贈り物をすることと同じくらい重要です。受け取った後のポイントもしっかり押さえておきましょう。
お礼状のマナー
お中元をいただいたら、まずはお礼状を書きましょう。お礼状はなるべく早くお送りするのがポイント。品物が到着してから2~3日以内には郵送するようにしましょう。
また目上の方やビジネスシーンでは、封書でお送りした方が丁寧です。ハガキで出すのは、プライベートでごく親しい人に送る以外は控えた方が無難です。プライベートで出す場合でも、「お葉書にて失礼いたします」などの一言を添えた方が良いでしょう。
お礼状は、①頭語、②時候の挨拶、③お礼の言葉、④お相手の健康を願う一言、⑤結語、で構成されます。
① 頭語
・謹啓、拝啓、恭敬、謹啓、など
② 時候の挨拶
7月 盛夏の候、酷暑の候、酷夏の候、猛暑の候、など
8月 残暑の候、晩夏の候、晩暑の候、秋暑の候、など
上記に、「ますますご清栄のこととお喜び申しあげます」や「いかがお過ごしでしょうか」などと続けてください。
③ お礼の言葉
品物をいただいたことだけではなく、その心配りに対する感謝の気持ちも伝えると丁寧です。例としては「この度は、ご丁重なお心遣いをいただき、誠に有難うございました」などですが、こちらは形式にとらわれず、気持ちを込めることが何より重要なポイントです。贈り物をいただいたときの感想や、自分だけでなく家族も喜んでいることなどを盛り込むとより気持ちのこもった文章になります。例えば「非常に珍しいお菓子をいただき、子供たちも『本物の柿が丸ごとシャーベットになるなんてすごい!』とたいへん喜んでおりました」など感想や喜んでいる様子を具体的に書くとよいでしょう。
④ お相手の健康を願う一言
暑い季節ですので、お相手の健康を気づかう一言をいれます。例としては「厳しい暑さが続いてまいりますが、皆様の益々のご健勝と貴社のご繁栄をお祈り申しあげます」「これからも暑さは続きますが、どうぞご自愛くださいませ」が挙げられます。
⑤ 結語
敬具、敬白、拝具など
また今後のお中元を辞退する場合は、お礼状にその旨を記しておくようにしましょう。その場合でも、お中元をいただいたことに関してはしっかりとお礼をするのがマナー。お断りをするときも丁寧にお伝えすることが大切です。
お返しのマナー
お中元をいただいた場合、一般的にはお礼状だけでもよいのですが、近年ではお返しをすることも多くなっています。そもそもお中元には「お世話になった人への感謝」の想いが込められていますから、お互いにお世話になっている場合は、贈りものをし合うのも気持ちのいいものです。
お返しをする場合の金額は、いただいたものと同等か少し安いものを贈るのがマナー。少し安いものの方が受け取る側が負担を感じずにすむ場合も多いようです。いただいたものより高額なものを贈ってしまうと、「次回からは結構です」という意味にとられ、気を悪くされる方もいるので注意が必要です。
また気をつけたいポイントとして贈る時期も挙げられます。過去の記事でもご紹介しましたが、お中元の時期は期間が区切られています。お中元の時期より後に贈る場合は、「暑中見舞い」や「残暑見舞い」としてお贈りしましょう。
「暑中見舞い」や「残暑見舞い」の場合も、暑い時期の贈り物ですので、夏に美味しいものや、食欲のない夏場でも食がすすむものを選ぶと、お相手にも喜んでいただけるはずです。そのときに、しっかりとお礼状も添えるのがスマートです。
ただし、企業によってはお返しを受けてはいけない場合もあります。特に公務員の方などはその傾向が強いので、お相手のお勤め先のルールを事前にチェックしておくことも重要です。お返しを贈ることがかえって迷惑にならないよう注意しましょう。
お中元はいただいた後の対応も重要
お中元は贈るだけでなく、お礼状やお返しなど、いただいた後の対応もたいへん重要になってきます。お礼が遅かったり、お返しに失敗したりしてしまうと、お相手からの印象も悪くなってしまいます。お中元のマナーは過去の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひそちらもマスターして素敵なお返しの品をお贈りしてくださいね。
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