紙袋ごとお渡しはOK?NG?手土産の「紙袋・包装」のマナー
接待や商談で手土産を持っていく場合、商品や渡し方ばかりが気にかかるもの。もちろんそれらは重要ですが、紙袋や包装といった細かい部分はおろそかになっていませんか?今回は細部で差をつけるための「紙袋・包装」のマナーをご紹介します。
紙袋のマナー
手土産を持参する際に、多くの場合で使用される紙袋。もちろん風呂敷などに包む場合もありますが、特にビジネスの場では紙袋に入れていく方が多いのではないでしょうか。
そんな便利で身近な存在である紙袋ですが、手土産を袋に入れたままお渡しするのは基本的にはマナー違反となるので注意が必要です。
そもそも紙袋や風呂敷は、手土産を汚さないための「ホコリよけ」の意味合いがあります。「ホコリを付いたものを人さまにお渡しするのは失礼にあたる」との考えから、持参した手土産は必ず紙袋から出してお渡しすることが基本となっています。
ただし、会食などその後に持ち運びが伴うシーンでは、相手の運びやすさを考え、「袋ごと失礼いたします」と一言添え、袋ごと渡した方がスマート。あるいは袋の必要有無をその場でお伺いするのも良いでしょう。
袋ごと差し出す場合は、自分が持ち運んだ袋ではなく、新品を用意し入れ替えて差し出します。商品購入の際に、店舗で袋を余分にもらっておきましょう。
シーンによって紙袋を渡すかどうかは変わりますが、手土産の基本である「お相手の立場になって考える」ということを忘れずに、その場の状況に応じて臨機応変に対応したいですね。
包装のマナー
紙袋と同時に重要になってくるのが、包装の問題。包装はまず初めに必ず目につくものですから、そこにも心配りができるとより良い接待ができるでしょう。
実際に、現役の秘書の方からも「包装やラッピングで印象が変わる」「包装にはこだわる」という声が多く聞かれています。
特に高級感を演出する場合や、良い品であることをアピールするためには、包装は絶大な効果を発揮するようです。
有名店であることが一目でわかる包装や、センスの良いデザインの包装であることで、お相手の方に安心感を与えたり、喜んでいただけやすくなります。包装紙ではなく、風呂敷で包んである一品を選ぶのも良いでしょう。
またデザインとは少し逸れますが、セロハンテープがつき過ぎているなど見た目が汚らしく見える場合はもちろんNG。逆にシンプルで凝ったデザインでないものでも、紙の素材がしっかりしていると、良い品であるという印象につながることも多いようです。
たかが包装と思ってしまうかもしれませんが、包装がお相手の方に与える印象は思いのほか大きいのです。
- 関連リンク
- (写真のアイテム)飛騨牛ワイン蒸し
個別包装が喜ばれる場合も
また外装だけなく、中の包装にも気を配る秘書の方もいるようです。
「お相手の人数が多い場合は、個別包装になっているものを選ぶ」
【情報通信・IT 秘書歴2年】
「小分けになっていて味のバリエーションがあるものを喜ぶ方も多い」
【金融・証券・保険業 秘書歴7年】
という声からもわかる通り、お相手の方が自分の部署で手土産を同僚や部下と分けることが予想される場合は、個別包装になっているものが喜ばれるようです。
こちらは見た目の印象というよりは、お相手の利便性を考えた配慮。少しの包装の違いでお相手の満足度が変わるのも頷ける話です。
- 関連リンク
- 【特集】配りやすく、日持ちするギフト
細部への配慮でワンランク上の接待を
お相手の方への印象を大きく左右する紙袋と包装。細かいところを気遣えるようになってこそ、一人前のビジネスパーソンです。ぜひ細部まで配慮の効いた、ワンランク上の接待を実現してくださいね。
- 著者の紹介